災害に備える地域連携のススメ①<自治体との防災協定>
企業の総務部や管理部のみなさま、災害時の地域との連携について考えたことはありますか?
地域との連携、まずは自治体との協定を考える
自治体のHPなどで災害時の協力協定について見たことはあるでしょうか。例えば、東京の江東区ですと、専用のページを設けています。
ここに書かれているように、災害時には協力団体と連携して災害対策を実施していくことになります。つまり、防災協定(自治体によって名称は異なります。「災害協定」「災害等対応連携協定」など様々です。ここではそれらの総称として防災協定と記載します)とは、企業と自治体があらかじめ災害時の協力内容を取り決めておく協定です。
防災協定の具体的内容とは?
防災協定は企業ごとに締結内容が大きく異なります。具体的な内容をカテゴリごとに紹介します。
1、 施設・資源の提供・活用に関する取り決め
・企業施設(駐車場・倉庫・会議室など)を避難場所や物資集積所として提供
2、人材・ボランティアに関する連携
・社員を災害時ボランティアとして派遣する体制の整備
・自治体職員や他の避難者との共同作業(炊き出し、誘導、見守り)
3、物流・ライフライン維持の協力
・緊急時の道路通行許可(緊急車両扱い)の取り決め
・企業の物流車両を使った避難所・福祉施設への物資輸送
・水/電気/ガスの優先復旧要請の共有・調整
4、情報共有と連絡体制
・緊急時の連絡先リストの相互提供
・災害発生時の優先的な情報提供(行政発表・避難指示・被害状況など)
・SNSや広報を活用した地域住民への情報発信の役割分担
5、備蓄・物資支援の協力
・食料・水・日用品・衛生用品等の備蓄内容の開示と協力供給
・発電機、簡易トイレ、炊き出し設備などの相互利用
・自社の製品や流通網を活かした地域支援活動
・足りない資源の共同調達・補完協力

一言に防災協定といっても、内容は多岐にわたりますね。自社のリソースやBCPとも照らし合わせてできることを検討してみるのはいかがでしょうか。
企業が防災協定を締結する意義とは?
災害時、企業のCSR的な観点で防災協定を締結するイメージはつくかと思います。一方で、それ以外の意義はなにがあるでしょう。
いくつかの意義があります。1つ目は、「事業復旧が早まる」可能性があるということです。例えば、協定のなかで自社商品の物資提供を行う旨を記載している場合…優先的に道路の通行許可がおりることがあります。
それにより、自社の出荷用トラックも指定ルートを通行できる場合があります。これはあくまでも仮定ですが、災害後のインフラがままならない中、協定を結んでいることで自治体との情報共有がスムーズになることは間違いありません。
2つ目は「地域からの信頼」が得られるということです。これはCSR的な観点に近いかもしれませんが、有事の際に支援をしてくれた企業はかなり強く記憶に残るかと思います。
3つ目は「自社のBCPがブラッシュアップ」できるということです。企業内だけでBCPを策定していると、どこか机上の話で終わりがちですが、協定を通じて「誰が・いつ・どこで・どうする」を具体化できます。

自治体だけではない地域連携
ここまでは、自治体との防災協定についてご説明してきました。一方、地域には様々な団体や企業があります。次回はそういった面での地域連携についてお話しいたします。
それでは、また次回!
